当院では顎関節症の方の治療も行っております。
顎関節症の代表的な症状は、顎が痛む(顎関節痛、咀嚼痛)・口があかない(開口障害)・口が空きにくい・顎を動かすと音がする(顎関節雑音)などの症状があります。起床後顎がだるい、顎が痛いなどの症状がある方は睡眠時に歯ぎしりや食いしばりをしているかもしれません。様々な原因が考えられるため、レントゲン撮影等で検査し治療に当たります。
◆マウスピースを使った治療
夜間寝ているときに、上顎または下顎にプラスチックでできたマウスピースを装着していただく治療法です。使用していただくことで、睡眠中の無意識な歯ぎしり・食いしばりによる筋肉や顎関節への負担を軽減させる方法です。また、歯ぎしりや食いしばりが原因で歯が欠ける・歯がすり減る・歯がしみるといった症状に対しても効果的です。
デメリットとして、口の中の違和感が挙げられます。
◆薬剤を使った治療
急性期の顎関節や咀嚼筋の痛みに対して炎症鎮痛薬を用います。食いしばりや歯ぎしりによって筋肉の凝りを引き起こしている場合は筋弛緩薬(筋肉の凝りをほぐすお薬)を服用していただきます。そのほかに漢方薬や、慢性化した痛みに対しては抗不安薬を使用することもあります。
◆睡眠時歯科筋電図検査
当院では歯ぎしり・食いしばりの検査ができる機器を貸し出しを行っております。
今までの歯ぎしりに対する診断は、歯ぎしり音、起床時の顎の痛みなどの問診や、口腔内所見(歯の摩耗など)によって判断されていたため、客観性や正診率が不十分でした。ですが、筋電計を用い検査することで睡眠時に行っている歯ぎしりや食いしばりをより正確に診断できるようになりました。当院で貸し出している筋電計は検査方法も非常に簡単で、機器も軽量・小型に設計されているのため、これまで困難とされていた患者様ご自身による自宅での筋電図測定が手軽に行うことができます。客観的に評価することにより症状の原因が明確になるため、原因に合わせた顎関節症の治療を行う事ができます。保険診療の適応になりますので、お気軽にご相談ください。